第18回学術集会『不妊チーム医療と鍼灸の役割』

6月7日(金)日本不妊カウンセリング学会主催第18回学術集会に参加致しました。

今回は『不妊チーム医療と鍼灸の役割』と言うテーマに基づいて開催されました。

学術集会長は、アキュラ鍼灸院 徐 大兼先生が務められました。

午前中は3つの会場に別れての一般演題です。

私は『鍼灸の役割・効果など』をテーマにした会場で演題を拝聴しました。


演題『カップルの支援/調査・研究』

①【仕事と不妊治療の両立~両立支援外来を開設して~】

蔵本ウイメンズクリニック 
久保島 美佳氏

女性の社会進出や晩婚化を背景に不妊治療を受ける夫婦は増加しているが、不妊治療は性周期に合わせた通院が必要な為、仕事と不妊治療の両立が困難を来すことが多々ある。

それに伴い『仕事と不妊治療の両立支援外来』を開設し、その活動の報告。

②【心理支援とチーム医療~不妊治療の現場から~】

俵IVFクリニック
浜松医科大学生生殖周産期医学講座
埼玉医科大学医療センターメンタルクリニック
原口 真里子氏

不妊治療は精神的負担も大きく、患者のメンタルヘルスの問題に適切に対応することが重要だと考える中、不妊カウンセラーによるカウンセリング、精神科医によるメンタルヘルス外来などによる心理支援活動など、患者サポート体制及びチーム医療のあり方について検討することを目的とし、不妊治療を経て妊娠に至るまでの中で心理支援が効果的に機能した症例を報告。

③【不妊初診患者のプレコンセプションケアに関する意識調査】

高崎ARTクリニック 
産婦人科舘出張佐藤病院
高橋 麻美氏

2013年にWHOが提唱したプレコンセプションケアを踏まえて、不妊治療を目的とする患者さんを対象に、プレコンセプションケア関する知識、意欲があるかのアンケート調査報告。

④【当院における第二子希望患者の支援に向けた実態調査】

みむろウイメンズクリニック
豊田 裕美子

2人目不妊の増加に伴い、細かな個別支援を行っていけるよう、実態調査報告。
第2子治療開始から1年以内に妊娠した群と、1年以上治療した妊娠した群では、前者群は一般不妊治療で妊娠に至っているケースが多く、後者群では体外受精での妊娠が多いという結果になった。

⑤【当院の体外受精コーディネートによるカウンセリング実施結果】

琉球大学医学部付属病院 産婦人科
長田 千夏氏

体外受精コーディネーターによるカウンセリングが治療方針に与える影響を調査。

後半の演題は『鍼灸の役割・効果など』です。

⑥【スマートフォン用精子キットを用いた鍼灸治療による効果の検討】

五月が丘鍼灸治療院 その他
内山 博志氏

男性不妊の研究が進んでいない現状を踏まえ、TENGA社のメンズルーペを用いて、鍼灸治療で精液所見がどのように変化するかを検証。
研究には向いていないが、目視による変化は確認できたので、きちんとした検査の前段階として活用できるのではないかとの見解。

⑦【鍼灸近赤外線併用重宝が子宮内膜肥厚に寄与するか】

(一社)日本生殖鍼灸標準機関JISRAM
木村 雅洋氏

鍼灸治療とスーパーライザーを併用した鍼灸近赤外線併用療法で、杯移植中止時よりも子宮内膜が肥厚した症例報告。

⑧【当院で鍼灸を受けられた方の調査報告】

京野アートクリニック高輪 鍼灸治療室
野中 幸子氏

2018年クリニック内に併設した鍼灸治療室で鍼灸を受けた43名を対象に年齢、不妊原因、治療の状況、鍼灸の効果、その後の妊娠成績を調査した結果報告。

⑨【生殖領域における鍼灸の実際】

(一社)日本生殖鍼灸標準機関JISRAM その他
柿内 孝弘氏

JISRAM会員の生殖鍼灸の普及活動、開業歴、施術内容、施術料金、施術時間、治療頻度、新患に占める不妊症患者の割合、一日の不妊症患者来院数、自院を選んだ利用などのアンケート調査報告。

会長講演

【不妊カップルを支える鍼灸の役目】

徐 大兼氏 アキュラ鍼灸院

『妊娠できないのは女性の問題、男性の問題ではなく、カップルの問題である』と言うことを踏まえ、男性・女性不妊に関するエビデンスの紹介、アキュラ鍼灸院で取り組んでいる活動の説明。

特別講演

【女性のライフサイクルに応じた鍼灸ヘルスケア】

安野 富美子氏 東京有明医療大学

鍼灸の基本的な説明、更年期、妊娠期、における鍼灸治療の実際と研究結果の報告。

シンポジウム

【不妊チーム医療と鍼灸の役割】

シンポジスト

  • 『不妊カウンセラーとして、女性鍼灸師として』栗原 由美子 治療室&香りの教室“ユーカリの木”
  • 『鍼灸開設までの準備と治療の実際』中村 一徳  なかむら第二針療所
  • 『統合治療室における鍼灸治療の取り組み』小松 範明  キュアーズ長町
  • 『院内スタッフとの連携』外石 晶子  鍼灸治療院セラキュア
  • 『胚移植周期における鍼の併用効果及び安全性について』木津 正義  明生鍼灸院

各10数分という短い時間で各先生方の発表が終わり、最後はディスカッションで学術大会は終了しました。

総括

今回は鍼灸がテーマだったこともあり、徐先生、安野先生は『鍼灸とは何か』、『鍼灸でできること』を丁寧にご説明されていました。

鍼灸師以外の職種の皆さんが正しい鍼灸の可能性、効果を理解していただくことで、不妊治療を受けている患者さんに自信を持って鍼灸を勧めて頂けるきっかけになってくれるような内容でした。

また今回は、JISRAM会員の先生発表が多く、私自身も不妊鍼灸の疑問点、不明点などの多くが解消され、とても有意義な講習会でした。

今回学んだことをしっかり消化吸収して、正しく患者さんに還元できるよう精進致します。

不妊カウンセリング学会 不妊鍼灸

コメント


認証コード3038

コメントは管理者の承認後に表示されます。