不妊鍼灸(整体)の臨床【呉竹鍼灸柔整専門学校 卒後臨床講習会】

7月21日(日)母校の呉竹鍼灸柔整専門学校主催、卒後臨床講習会に参加致しました。

今回のお題は、ファンクショナルマッサージ治療室 院長・(一社)婦人科セラピー協会 会長である 粟木原 出先生による『不妊鍼灸(整体)の臨床)』です。

前半90分は座学、後半90分は実技中心の全180分の講義でした。

座学では、生理学、解剖学を中心とした内容で、経穴、経絡といった東洋医学的な内容はほとんど出てくることなく進められました。

不妊鍼灸においてはまず、女性の身体のことを良く知っている必要があります。

なかでも重要なのは、生理周期、基礎体温、ホルモンの変化です。

自信の忘備録も兼ねてまとめたいと思います。

今回の講義では時間の都合上男性不妊についてはほぼ割愛しています。

生理周期

  • 月経期
  • 卵胞期
  • 排卵期
  • 黄体期

基礎体温

  • 低温期
  • 排卵期
  • 高温期

ホルモンの変化

エストロゲン(E2)

  • 丈夫な骨を維持する
  • 髪や肌の潤いを保つ
  • コレステロール値を調整する
  • 基礎体温を下げる働きがある
  • 妊娠に備えて子宮内膜を厚くする

プロゲステロン(P4)

  • 子宮内膜を柔らかくして受精卵が着床しやすい環境を整える
  • 受精卵、妊娠を継続させる働き
  • 乳腺の発達や利尿作用に関わる
  • 食欲を増進させる
  • 基礎体温を上げる

高温期 プロゲステロン(P4)
P4が安定しなくなってから低温期が安定する

良い高温期⇒良い低温期

女性ホルモンの流れ

  • 卵胞刺激ホルモン(FSH)
  • 黄体化ホルモン(LH)

低FSH⇒古い卵、未発達の卵は消される

アロマターゼ
閉経後の女性では、男性ホルモンであるアンドロゲンからエストロゲンが作られる過程が主となる。
この過程においてアンドロゲンをエストロゲンへ変換させる酵素がある。

閉経後コレステロール高値の理由
閉経により女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下することが原因と言われている。

鍼灸は着床をサポートすることがメイン ⇒ 子宮内膜の知識

AMH(アンチミュラーホルモン:卵巣予備能力)
患者さんよりAMHが低いと相談が多い ⇒ 月ごとに変化(毎周期違うことを説明)

子宮に関わる血管循環

  • 外腸骨動脈
  • 内腸骨動脈
  • 子宮動脈上行枝
  • 卵巣動脈

外腸骨動脈⇒足のトラフィックは重要
自律神経⇒鍼灸師の特技

【妊娠を妨げる要因】

PCOS(多膿疱性卵巣症候群)
◎ 排卵しづらい
◎ 生理周期が長い
◎ 中途半端な卵胞
◎ にきび・多毛
◎ LH(黄体化ホルモン)上昇
◎ FSH(卵胞刺激ホルモン)低下⇒卵が多いから
◎ AMH(アンチミュラーホルモン)上昇
◎ 男性ホルモン上昇

子宮内膜症
◎ 腹膜病変
◎ 卵巣子宮内膜症(卵巣チョコレート嚢胞)
◎ 深部子宮内膜症(ダクラス窩)
◎ 多臓器子宮内膜症

  • 生理中は卵管からも出血する(骨盤腔内)
  • チョコレート嚢胞⇒ヘモジデリン⇒酸化ストレス

高プロラクチン血症
◎ 無排卵
◎ 無月経
◎ 基礎体温がガタガタ
◎ 胸が張って痛む
◎ 乳汁が出る *乳牛に大量投与

高精子抗体(ASA)
◎ 不動化抗体
◎ 凝集抗体

卵管障害(卵管因子)
◎ 卵管が狭い⇒L1~L2の過緊張で詰まる
◎ 子宮内膜症
◎ 性感染症(クラミジア)


後半は実技です。

実技では、施術相手に気の流れを感じてもらう手技、刺鍼と、背部押圧しながら筋緊張部位を探し、そこの部位にはどんな臓器があるかをイメージして刺鍼をするという内容でした。

粟木原先生はガチガチの科学的な鍼灸を行うとご自身でもおっしゃていましたが、西洋医学では説明のつかないものが臨床では実際起こっていると言います。

なので『気』というものも実際あると考えておられ、イメージをしながら触察、刺鍼をするとことは重要であると説明されていました。

総括

今回は西洋医学を中心とした不妊鍼灸の実際を学ぶことができ、改めて生理学の重要性、不妊鍼灸の難しさを痛感しました。

長年の経験をもとに構築された理論を短時間の間にまとめるのは難しいことではあったと思いますが、今後やるべきことのイメージ、方向性がついたのは自信にとって有意義な講習会でした。

今後は分子栄養学など、未知の分野の知識をしっかり身につけられるよう精進致します。

不妊鍼灸

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