ここでは当院に来院され、実際に施術を行なった疾患を中心に解説しています。
膠原病の中には難病に指定されているのもが多く存在します。
また、膠原病が基礎疾患となり様々な病気を起こすこともあります。
鍼灸では主に体質改善を目指した施術を中心に行ないます.
ここでは当院に来院され、実際に施術を行なった疾患を中心に解説しています。
膠原病の中には難病に指定されているのもが多く存在します。
また、膠原病が基礎疾患となり様々な病気を起こすこともあります。
鍼灸では主に体質改善を目指した施術を中心に行ないます.
◇膠原病・難病◇
関節の内面を覆っている滑膜に炎症を起こし、関節の痛みや腫れ、こわばりなどを引き起こす自己免疫性疾患です。
進行すると関節周囲の軟骨・骨が破壊され、関節の変形、脱臼、癒合などを引き起こし、日常動作や生活に支障が出て、介助が必要になるほど機能障害が進行します。
30~50歳代の女性に多いとされていますが、どの年代でも発症する可能性があります。
本来、細菌やウイルスなどから自分を守るはずの免疫機能が、何らかの異常により自分の体の一部である関節などを破壊し、痛みや炎症を引き起こすと考えられていますが、発症にいたる詳しい原因についてはわかっていません。
免疫の異常は、遺伝的な要因とウイルス感染などの外的な要因が重なることで起こると考えられていますが、実際に病気として遺伝する確率はそれ程高くはありません。
また、外的な要因として、喫煙などの環境因子が関節リウマチの発症や症状の悪化に関係しているといわれています。
関節リウマチの主な症状は、関節の痛み・腫れ、朝に起こる関節のこわばりで、通常1時間以上と長時間続くことが特徴です。
また、全身どの関節の部位にも痛みが生じる可能性があり、特に手首や手指の関節に起こることが多く、ほとんどの場合複数の関節に発症します。
関節の炎症が長期間続くと関節の軟骨・骨が少しずつ破壊され、関節の変形や脱臼、関節がかたくこわばる強直、関節の曲げ伸ばしが難しくなる拘縮を引き起こし、日常生活に大きな支障をきたします。
また、炎症が強ければ発熱、全身倦怠感、体重減少、食欲不振といった全身症状を伴うこともあります。
その他、リウマトイド結節と呼ばれる皮下のしこりや間質性肺炎など関節外に症状が現れる場合や、その他の自己免疫性疾患を合併することもあります。
リウマチ性多発筋痛症(PMR)は原因はわからないものの、肩や頚に痛みが起こる炎症を主体とする病気です。
年齢との関連が強く、加齢とともにその有病率は増加すると言われています。
男女比は1対2で、もっとも多いのは70~80歳代の女性といわれています。
巨細胞性血管炎(側頭動脈炎)との合併率が高く、合併した場合は視力障害、頭痛や顎跛行(食事を食べていると顎の筋肉が痛くなる)などを伴います。
リウマチ性多発筋痛症の原因は、よくわかっていません。
発症の原因として、遺伝的背景や感染症などの環境要因が関与しているという報告がありますが、いまだによくわかっていない点が多いです。
発症の特徴としては、年齢との関連が強く、加齢とともに有病率が増していくとされていることや、巨細胞性血管炎(側頭動脈炎)との合併率が高いことなどが挙げられます。
リウマチ性多発筋痛症の症状にはいくつか特徴があります。
1933年にスウェーデンの眼科医 シェーグレンによって報告された膠原病(自己免疫疾患)の一つであり、主に自分自身の涙腺と唾液腺を標的とし攻撃することによって発症します。
主に50歳代に多く発症することが多い病気ですが、10代から80代以降まで幅広く発症する可能性があり、男女比は1 : 14で、圧倒的に女性に多い病気といわれています。
他の膠原病を合併しない一次性シェーグレン症候群と関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの他の膠原病疾患との合併を認める二次性シェーグレン症候群に分類されます。
原因は不明ですが、遺伝的背景、女性ホルモン、ウィルス感染症などが推測されています。
家族内で発症する確率は2%と言われています。
免疫が主に涙腺、唾液腺など腺組織を攻撃することによる症状(腺症状)と、それ以外の肺、腎臓、皮膚、神経、関節などを攻撃することによる症状(腺外症状)に分けられます。
腺症状
腺外症状
強皮症とは、皮膚が厚くなる病気の総称で、大きく分けて全身性強皮症(全身性硬化症)と限局性強皮症の2種類があります。
日本国内の患者数は2万人ほどといわれており、圧倒的に女性に多くみられます。
全身性強皮症の患者さんでは、皮膚硬化の程度や障害のでる臓器、重症度も一人ひとり異なります。
そのため定期的な診察や検査を受け、治療方針をよく相談しながら決定することが重要です。
また、全身性強皮症は国の定める難病に指定されています。
全身性強皮症のはっきりとした原因は明らかになっていません。
遺伝的素因(体質)に加えて、有機溶媒など化学物質への接触、粉塵の吸入、ウイルス感染などの環境要因の関与が想定されています。
混合性結合組織病はリウマチ膠原病のひとつです。
厚生労働省では、「全身性エリテマトーデスを思わせる臨床所見、全身性硬化症を思わせる臨床所見、多発性筋炎/皮膚筋炎を思わせる臨床所見が、同一患者に同時あるいは経過とともに認められる」「血液検査で抗U1-RNP抗体が高い抗体値で得られる」という2つの特徴を持つ疾患を混合性結合組織病と定義しています。
女性に多く、発症年齢は30〜40歳代が多いといわれていますが、小児から高齢者まであらゆる年齢に発症します。
初期症状としては、寒冷刺激や精神的緊張によって血管が収縮することで手や指が蒼白化したあと暗紫色、紅潮を経て元の色に戻る「レイノー症状」と、手の甲や指が腫れぼったくなる「ソーセージ様手指」が知られています。
混合性結合組織病では全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎に似た臨床症状・検査所見が現れますが、どの疾患の特徴が前面にあらわれてくるかで大きく異なります。
◇関連疾患◇
関節や筋肉、腱など全身にわたり慢性的な激しい痛みが生じる病気を指します。
強い痛みに関連して、不眠、ストレス、抑うつ状態を引き起こすこともあります。
線維筋痛症は中高年の女性に多いとされています。
現時点では確実に効果のある治療法がみつかっておらず、薬物療法や非薬物療法を含めた対症療法が主体になります(2018年3月時点)。
検査所見で異常を認めることができないため、「痛み」という主観的な自覚症状が鍵となる病気であり、周囲の理解も必要とされます。
遺伝的な要因、感染症、心理的・身体的なトラウマなどが誘因として指摘されていますが、確実な原因はこれまでのところ特定されていません。
また、脳における痛みの情報処理の過程に何かしらの障害が存在する可能性も指摘されています。
痛みは、問題が生じている部位からの信号を脳が受け取り、それに呼応する形で脳が『痛み』として危険信号を発信することで発生します。
線維筋痛症は、この連携体制に異常が生じていることが原因となり発症するのではないかと推定されています。
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